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相続した株式


相続財産のほとんどを同族会社の株式が占めている場合、高額な相続税を払う現金等が不足する場合があります。その場合に、相続した株式を同族会社に買い取ってもらい、相続税の納税資金をねん出することがよくあります。

非上場会社にその会社が発行した株式を譲渡した場合には、通常の株式の譲渡とは異なる例外的な取り扱いが行われます。

このような場合には、その譲渡した金額のうち、その会社の資本金等の額を超える部分の金額は、配当所得として総合課税が行われます。(総所得金額に応じて段階税率が適用される)

20.315%の申告分離課税とは扱われないのです。

しかし、相続税の納税資金ねん出のための譲渡の場合にも同じ取り扱いとしてしまうと、最大、約55%近くの税金が課税されてしまいます。

結果的に、株主はより多くの株式を手放す必要が出てきてしまい、会社にも多額の資金負担が必要になってしまいます。

ですので、株式の売主が、

「①相続等により財産を取得して相続税を課税されている」

「②相続の開始があった日の翌日から相続税の申告書の提出期限の翌日以後3年を

経過する日までの間に相続税の課税の対象となった非上場株式をその発行会社に譲渡した」

の2つの要件を満たす場合には、例外的な取り扱いのさらに例外として、通常の株式の譲渡所得に係る取り扱いと同様に扱われます。

つまり、株式の譲渡所得に対して20.315%の所得税等が課税されて終了となります。

この特例を受けるには、その非上場株式を発行会社に譲渡する時までに「相続財産に係る非上場株式をその発行会社に譲渡した場合のみなし配当課税の特例に関する届出書」を発行会社を経由して、発行会社の本店又は主たる事務所の所在地の所轄税務署長に提出することが必要です。

また、この場合の非上場株式の譲渡による譲渡所得金額を計算上、相続等のときに相続税が課されていた場合には、相続税の取得費加算の特例が適用できます。(加算される金額は、この加算をする前の譲渡所得金額が限度)

この取得費に加算する特例を受けるためには確定申告をすることが必要です。

#相続 #所得税 #事業承継

東京都の税理士・公認会計士 甲原 孝英

TEL:03-6320-6335 mail:t.kouhara@tk-tax-accountant.com

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